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ボルネオ滞在記

2007年3月5日〜3月13日まで調査のお手伝いでマレーシア、ボルネオ島にいってきました。これはそのときの記録です。

3月5日

出発日。この日は一日移動日でした。日本を朝10時30分に発ってクアラルンプール経由で目的地のコタキナバルについたのは現地時間の夜10時過ぎでした。日が落ちる前に、クアラルンプール上空で機上からとった一枚(>写真)。いまマレーシアは雨季の終わりごろだそうで、雲が立ち上がる形で発達しているようすが熱帯っぽいです。でも、雲の合間から見える地上は、一面オイルパームのプランテーション。「植物由来成分」はお肌には優しいかもしれないですが、自然にはやさしくないですね。

3月6日

この日も移動日。タクシーをチャーターしてキナバル山国立公園の手前にある宿まで移動しました。その後時間があったので登山口周辺を散策。標高が1500m以上あることもあって肌寒いくらいの気温。そのせいか、結構よさそうな渓流(>写真)があったけど流水性のトンボは残念ながら観察できませんでした。標高が高いためか樹高は思っていたよりも高くないけど(>見上げた写真)、湿度は非常に高くて山道を歩いている熱帯に来たなあという感じがします。こんな樹の洞(ファイトテルマータ)に水が溜まるとトンボのヤゴがいたりするんです。散策からの帰り際、傾斜面の下側でちょっとした湿地になっているところで、今回初のトンボ発見(>写真)。Diplacides trivialisでしょうか。体調は2cm弱の小さなトンボです。夕方からは雨が降り出しました。雲に隠れるキナバル山

3月7日

次の日は、晴天にめぐまれてキナバル山の頂上を見ることができました(>写真)。調査地となるデラマコット商業林保護地区に向かう途中、調査中の食料の買出しのために、市場に立ち寄りました(>写真)。南国のフルーツが並んでいてきれいです。昼食のためによった食堂の脇の水路でシオカラトンボの仲間(たぶん,Orthetrum testaceum)をみつけました(>写真)。幹線道路を離れて走る未舗装道路の周囲には、延々とオイルパームのプランテーションが続いていました(>写真)。途中、いくつかのポイントでトンボファウナの調査をしつつ、宿泊場所についたのは夕方でした。

3月8日

本格的に調査を開始した第1日目。林道を車で走りながら林道に面した水域を調査ポイントに設定してトンボ相の調査を行います(林道とランクル調査中の一休み調査地周囲の樹林)。久しぶりのフィールドワークと暑さに少しばてぎみでした。それでも昼休みには、宿泊地のすぐ側にあるの渓流で採集。夕方にはしっかりた黄昏採集もしました。調査では熱帯らしいトンボをいろいろ見ることができました。特に流水環境の多様性は高く、カワトンボ類やハナダカトンボ類など、同じ場所で何種も観察できました(Libellago semiopaca写真1写真2写真3Euphaea subcostalis写真)。また、止水環境でもいろいろな種が観察できました(Neurothemis ramburii写真Trithemis aurora写真)。

この日、特に印象に残ったのは、樹の切り出しやそのための道路の整備に、森が壊されているのを目にしたことでしょうか。調査のために林道を車で走っていると、道路の拡張整備のために道路わきの樹をなぎ倒しているブルドーザーや(写真)、伐採した樹を運ぶトレーラーなどにしばしば出くわしました(写真1写真2)。熱帯雨林の破壊は、知識としてはしっていますが、直接実態を目にするとうけるショックは大きかったです。

3月9日

調査2日目。昨日に比べてやや天気が悪く、昼下がりごろから雨が降り出しました。天気が悪いとトンボ調査はできないので、夕方からはこれまでに調査ポイントで採集した標本の同定作業をはじめました。今日は、ゾウと遭遇しました(ボルネオ・ピグミー・エレファント: 写真)!写真には、2頭のお尻が写っています。何週間か前にBBCが取材に入ったときは全く目撃できずに終わったとのこと。幸運でした。調査に向かう道すがら、糞が点々と落ちているとおもったら(写真)、道の脇から鳴き声がきこえてきました。調査に入った小川でも(写真)、ゾウの鳴き声が...野生のゾウの鳴き声を間近にききながらす調査する状況はかなりスリリングでした。上野動物園できくのとはわけが違いました。

3月10日

調査3日目。調査中には、おサルを目撃(ブタオザル>写真)。夕方からは採集したトンボの標本作りを開始しました(Euphaea subcostalis写真Euphaea impar写真Heliocypha biseriata写真Rhinocypha cucullata写真)。

3月11日−12日

往路と同様、キナバル山を経由して帰途につきました。途中、コタキナバルのデパート、ウィスマ・ムルデカに入っている「Borneo Books」でマレーシアのトンボとチョウの図鑑を購入(>写真)。トンボの図鑑は同じものをamazonで注文していたけど一向に届く気配がなかったものですが、30% offくらいの値段で手に入ったので満足。amazonの注文は早速キャンセルしました。


2007-03-14更新